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社会福祉法人 愛燦会

人のコト

法人理事長インタビュー

愛燦会の施設長による施設長座談会

小川

介護・福祉業界の現状をどのように捉えていますか?

中野

現在、介護の概念が、『家族介護』から『地域介護』へと移行しており、福祉(サービス)を利用される方も、愛燦会の設立当初(1999年)と比較して、非常に多くなってきました。このような現状、また福祉を必要とされる方々の絶対数の増加等を背景に、当法人だけではなく介護・福祉業界として、忙しい状態が続いています。
そのため介護・福祉業界が成長産業だと言われることもあります。実際、多種多様な介護・福祉ニーズが増加しているのは事実です。

小川

介護・福祉業界の今後をどのように考えていますか?

中野

現状あるニーズに対し、質の伴った介護を提供していくこと、これは福祉事業者にとって、必要不可欠であり最低限の役割だと思っています。ただ今後については、必要最低限の役割を果たすだけではなく、その次の段階を見据えることが必要になってくると考えます。
それを一つ挙げるとすれば、『心の豊かさの追求』ではないでしょうか。介護の量と質だけではなく、ご利用者にとって心豊かに暮らせる環境を目指し、提供していく。こういったことを追求していくことが、福祉事業者(福祉)に求められる今後の姿(形)だと考えます。
今までの話からも分かっていただけるかと思いますが、介護・福祉業界は、今後なすべきこと(課題)が多く存在する、成長と成熟の双方を追求すべき業界であると、私は考えています。

小川

成長産業であることから、現在、様々な地域に福祉・介護施設が増えていると思います。
そんな中、この産業はどこまで拡大を続けると考えていますか?

中野

福祉といっても様々な方々を対象に、様々な分野が存在します。ですから、一概にお答えすることができないことについては、ご了承ください。
最初に、愛燦会が提供する高齢・障がい・児童分野にフォーカスを当てて考えてみます。高齢者福祉分野について考えるのであれば、サービス量がすでに飽和に向かっている、もしくは地域によっての隔たりもありますが、すでに飽和している地域が存在するかもしれません。
次に障がい者福祉分野についてですが、日本の人口が減っているにも関わらず、その割合が増えているという現状があり、また児童福祉分野については、当法人の運営する児童養護施設について考えてみても、自立支援機能の充実・強化、施設の運営体制のあり方等、今後目指すべきモデルを多くの方々が一丸となって検討を重ねている、そういった真只中の分野になります。福祉といっても分野ごとに千差万別なわけです。

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加えて、社会の構造変化によって生まれた福祉サービスを新たに必要とする人たちや、社会的に不利な立場にある人たちは、今後とも増加していくのではないでしょうか。分野別に考えれば成熟する分野もあるかもしれませんが、福祉を広くとらえた場合、限りなく成長を追求することが可能な産業であると考えます。

小川

なるほど。ではこれからの愛燦会として、多種多様な福祉ニーズが存在する中、具体的に何をしていくべきだと考えていますか?新たな事業展開を図るのであれば、それは事業場所の開拓ですか?それとも事業領域の開拓ですか?

中野

そうですね、まずは既存の事業分野を充実させていくことが先決だと思っています。その上で、高齢・障がい・児童の施設を増加させるだけではない、新しい事業展開を検討していきたいと考えています。新たな事業展開については、もちろん場所、領域の双方の開拓です。

現在、具体的に3つ考えていることがあります。
1つ目は、近い分野への事業拡大です。現在愛燦会では障がい者と児童の分野について、すでに事業を展開していますが、“障がい児”という特定分野での規模はまだ小さいというのが現状です。障がい者福祉の中に障がい児福祉、また児童福祉の中に障がい児福祉は内在するわけです。既存の事業分野と関係性の強い分野に力を入れていくことが必要だと考えています。
2つ目は、“医療と福祉の融合”という大きなテーマです。医療サービスと福祉サービスを、密接に提供できる環境を整えることで、より一層の安心・安全・快適を実現し、ご利用者にとって、より良い生活環境をご提供できるのではないかと考えています。
3つ目は、引きこもりや生活困窮者など、愛燦会が今まで対応できていない方々に向けた福祉サービスを提供していくことです。時代の移り変わりによって新たな福祉ニーズが生まれてくる、そのニーズにいち早く対応することが、当法人としての責務であると考えています。

小川

既成の価値観にとらわれない法人経営をしていくべきということですね。ただ、それをしていくにあたって気になるのが人材です。既成の価値観にとらわれない経営をしていくにあたって求める人材について、どのように考えていますか?

中野

まず、変化に対応できるかどうかというところですね。過去の価値観に捉われることなく、様々な(変わりゆく)環境下、新しいことにチャレンジしたいと思える気持ちを持つ「変化を前向きに受け入れられる人」と仕事がしたいですね。現状に満足してしまったら、法人・個人ともにその時点で成長は止まってしまいます。

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仕事をする中でも、日常は日々変化しています。ご利用者の状態も変われば、業界を取り巻く制度もどんどん変わっていきます。それらの変化に対応するためにも、自分自身、日々変わっていく必要があります。専門職としてのスキルを高めていくことも必要ですし、介護職から管理職になれば必要となるスキルも変わっていきます。

法人としては、変化を前向きに受け入れられる職員を最大限サポートしていきたいと思っています。例えば、専門資格の取得を目指している職員の資金面を含めてサポートしたり、様々な分野、職種で幅広い経験を積んでもらうための取組みをしたり。それらの積み重ねによって、法人全体としても変化に強い組織になっていくと考えています。

小川

「変化を前向きに受け入れられる人」、確かに既成の価値観を破るためには必要ですね。
またこのような人材が増えると法人も魅力がさらに増しそうですね。そう考えると異業種から福祉経営に参画したいという方も受け入れたほうが良いのでは無いですか?

中野

それも一つですね。施設運営は、現場の介護職員に支えられて成り立っているわけですが、介護のことを詳しく知らない人たちの異なる目線を導入していくこと、これも必要だと思っています。福祉業界未経験だからこそ、新たな気付きもあれば、異業種でのノウハウや経験が運営にプラスに作用することもあります。実際、当法人にも異業種で活躍していた経験を持つ職員が多く在籍しています。必要なことは、「経歴関係なく、いま置かれている環境に対して自らが意思を持って考えて、行動できること」だと考えています。

小川

福祉の仕事をしたい方はもちろんですが、ビジネスに興味を持っている方も歓迎ということですね。

中野

その通りです。愛燦会には様々な経験、技術、資格を持った方々が、様々なキャリアにチャレンジできる道筋を多くご用意しています。
当法人では、福祉施設は地域に根差した存在であるべき・・・という理念を掲げております。だからこそ、地域の方々と共に歩む法人でありたい。福祉を軸としながら、一種の町興し、地域興しにも繋がるような活動も積極的に行っていきたいとも考えています。
地域の若者たちが都会へ出て学び、再び地元に戻りたくても、雇用がないため戻ることができない。その他にも、自分が学んだことを活かせなかったり、働く条件が合わなかったり。当法人は、そういった方々が活躍できる場所にもなりたいと思っています。

だからこそ、歩みを止めることはありません。今後、職員・ご利用者・地域の方々、全ての人たちが一緒になって活動、活躍できる組織を、当法人は目指していきたいと考えています。

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